政府は2011年度にも、年金手帳や健康保険証、介護保険証の役割を果たす「社会保障カード(仮称)」を導入する方針を打ち出した。
確かに年金の場合、負担・給付の関係を随時把握でき、制度の理解も深まる。
だが病歴等の漏えいへの懸念もあり、医療・介護も含め一元管理することには賛否両論がある。
情報管理の安全性を最大限に高め、国民の利便性を最重視したシステム作りに向け、慎重な検討が必要だ。
年金記録漏れ問題の対応策の一つに掲げられた社会保障カード。
現時点の構想では、カードに偽造防止などに役立つIC(集積回路)チップを組み込むが、具体的な情報はカード上には書き込まれない。
カードはデータに接続し、本人に間違いないことを確認するための鍵の役割を果たすだけ。
カードを使って、自宅のパソコンや社会保険事務所の専用端末などから記録を確認できる。
年金以外の情報も管理しやすくするため、年金や医療など制度ごとに割り振られている現在の番号を統一した「社会保障番号」の導入も検討する。
カードを使えば、いくら保険料を負担し、将来の給付がどれくらいになるかなどを、自宅にいながら、いつでも確認することができる。
転職したり、名字が変わったりして、手続きミスが発生しても、早期に気づく。
今後年金制度の見直しで、自分の負担と給付に変更があっても、その影響を把握しやすく、資産形成など将来の生活設計を考える際に役立てることも可能だ。
世代間格差の拡大により、将来の受益が見えにくい若い世代も、給付が増えていくことが実感できれば、不平等感の緩和にもつながるだろう。
そもそも医療分野への導入については、厚生労働省が検討を進めてきた。
今年3月にまとめた「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」では、新たな健康保険証として「健康ITカード」を希望者から導入する構想を提唱した。
カードの導入により、08年度からメタボリック(内臓肥満)対策として実施される検診結果の履歴や、診療情報が記入されたレセプト(診療報酬明細書)の内容などをパソコンで閲覧、出力できるようになる。
これにより複数の医療機関による検査や薬の投与の重複を避けることができ、医療費削減の効果もある。
その前段として厚労省は健康保険証をすべて個人カード化し、保険証番号等のデータを盛り込んだ「QRコード」と呼ばれるバーコードの印刷を省令で義務づける方針だった。
自動的にレセプトに番号等を記載することができ、転記ミスの根絶などが狙いだった。
だが7月5日、政府・与党がQRコードよりも高度なICチップ搭載の社会保障カードの発行方針を決め、その4日後には省令改正の中止を決めた。
参院選直前に年金記録漏れ問題の対策として急浮上したカード構想に、混乱していることがうかがえる。
ただ、健康ITカードの機能自体は、社会保障カードに引き継がれた。
医療や介護の分野にも社会保障カードを活用し、健康情報を電子的に活用する仕組みが出来ると、両方のサービスを受けている人にもメリットが生まれる。
骨折や血圧などの医療情報を、主治医と介護支援者が必要に応じて共有できるようにすると、介護プランに反映させ、質の高いサービスの提供につなげていくことも可能になるだろう。
医療と介護の保険料を年金から天引きする際の事務作業の効率化も進む。
両方の費用の合算が容易になり、高額になった場合の還付手続きも簡単になる。
今後、高齢化で年金、医療、介護など社会保障の給付と負担は膨らみ、厚労省の推計では、15年度には給付は116兆円と国民所得比で25%を上回る規模になる。
制度別に考える場合と比べ、個人ごとの給付と負担の全体が明らかになれば、制度のあり方を問い直す機会にもなる。
限られた財源の中、医療・介護を重視するか、年金給付を重視するかなど、国民がどのようなセーフティーネット(安全網)を望むのかを問うこともできる。
カード化により、政府もこれまで以上に横断的で柔軟な改革を意識せざるを得ない。
個人データの集積と分析により、制度改革による年齢・地域別の影響も的確に把握できるようになり、政策立案にも役立つ。
だが、医療、介護の分野まで、利用対象を広げることなどには賛否両論がある。
個人の病歴や検診結果、家族の認知症などの情報が漏えいすることへの懸念が大きいためだ。
確かに、警察官のパソコンから捜査情報が漏れたり、民間企業の顧客情報が流出したりするケースが後を絶たない。
個人情報保護に詳しい尾崎孝良弁護士は「仮にデータを暗号化したとしても、遺伝情報も含めた個人の病歴が芋づる式にわかるような管理の仕組みを作ることは、やってはいけないこと。
国が強制的に、あるいは、事前の了解なしに国民の病歴情報を収集した場合は基本的人権の侵害になる。
自分の情報がインターネット上に漏れたりした場合には、現状ではほとんどの人が泣き寝入り状態なのが実態だ」と警鐘を鳴らす。
一方、電子政府に詳しいサイバー大学(福岡市)の前川徹教授は「もうすでに先進国の多くが、社会保障も含めた情報を統一した番号で管理している。
情報漏えいの不安を解消するために、第三者機関を設けて恒常的に監視するなど、各国とも工夫をしている。制度ごとのバラバラの番号を使ったシステムを作れば、整合性も取れず行政の効率化につながらない」と指摘する。
人間が作る制度には限界がある。
それだけにプライバシーの保護や不正アクセスの阻止に向け、モラルの向上、罰則強化などの法整備、セキュリティー技術の向上など、様々な対策をとり続けるしか解決策はない。
行政の効率性のためだけにカードを導入し、国が一元管理することには、なかなか国民の理解は得られまい。
リスクを冒してまでも導入する価値があるかどうかは、国民の利便性を最重視したシステムであることを、具体的にアピールし、どこまでその理解を広げられるかにかかっている。
社会保障カード導入の目標年次を2011年度としたのは実務的な理由からだ。
公的年金加入者に割り振られている基礎年金番号を管理している社会保険庁のオンラインシステムの刷新が、10年度で終了する。
医療費の支払いに利用される患者のレセプトの送受信が、11年4月以降、手書きではなく、オンラインで行うよう原則義務化される予定で、医療情報の電子化が進むことも背景にある。
また基礎年金番号は、社保庁に代わる日本年金機構の発足に合わせ、10年から国民年金事業運営改善法に基づく法定番号になる。
現在は省令が根拠で、民間利用に規定がないが、法定後は制限規定が設けられる。
健康保険証のICカード化は、厚労省の省令改正により2001年から可能となった。
健康保険組合連合会によると、現在導入しているのは三つの組合健保。
その一つ東芝健保は、02年、被保険者と配偶者にICチップ搭載のカード発行を始めた。
健康増進に役立ててもらうため、健診データを5年分書き込めるほか、企業内の診療所などを利用した場合は、窓口で現金精算しないですむクレジット機能も付いている。
また被保険者が、約300の関連会社間を異動した場合、IC上のデータを書き換えることで、保険証の再発行の必要性はなくなった。
ICカードの保険証は、他の企業などでも実証実験などを行っているが、医療現場でIC機能を生かせる環境整備が進んでいないことなどから、本格導入にはつながらなかった。
現状ではまだ、紙製の三つ折りのタイプの保険証を発行しているところが多く、IC機能なしのプラスチック製などのカードに切り替えたのは、政府管掌健康保険と、国民健康保険の549市町村(05年6月現在)。組合健保でも3分の1にあたる509組合にとどまっている。
◆3つの提案
◇国民の利便性を最重視したシステムに
◇横断的かつ柔軟な制度改革に生かす
◇健康情報の保護には特に万全な対策を
2007年8月7日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/security/20070807-OYT8T00170.htm
方法はいろいろ考えられるでしょうが、安全に間違いなく管理できる社会保障システムを早急に構築していただきたい。
政府・与党も手掛けなければならないことが山ほどあるでしょうが、年金問題、社会保障の安定は国民の大多数が不安に思っている重要事項です。
野党も民主党が力をつけてきましたが、与党の足を引っ張るだけでは今までの社会党のような仕方のない野党で終わってしまいますよ。
事業所指定の打ち切り処分を受けた訪問介護のコムスンについて、複数の事業者に事業を分割譲渡する方針が固まった。
在宅介護を続けている家庭にとって、ホームヘルパーは欠かせない存在だ。
単純に“問題業者”がいなくなればいいという問題ではない。
採算が取れない地域は切り捨てという結果にならないよう、国や地方自治体は受け皿作りに目を配ってほしい。
同時に、コムスンのような不正が繰り返されないよう、介護保険制度の見直しを急ぐべきだ。
厚生労働省から処分を受けたコムスンは当初、グループ内の企業に事業を譲渡する方針だった。
処分逃れだと批判されたため、介護事業からの撤退を決め、一括して譲渡できる事業者を探していた。
分割譲渡へと方針転換した背景には、厚労省などの意向があるとみられる。
民間企業への不信感が高まっている中で、一企業への集中を避けたいとの判断である。
地域に密着した事業者がコムスンの事業を引き受ければ、プラスの面が期待できるかもしれない。
小回りの利く運営なら、「慣れたヘルパーさんにずっと来てもらいたい」といった利用者の声に応えられる。
だが一方で、採算が取りにくい地域や事業ではスムーズに引き継げるか、という問題がある。
都道府県を対象にした共同通信の調査によると、コムスンの事業所が廃止されると、少なくとも全国54の市町村で延べ760人がサービスを受けられなくなる見込みだ。
県内でも伊那市のグループホームに通うお年寄り20人が、行き場を失う心配があるという。
事業を円滑に引き継ぐ責任はコムスンにある。
ただ現実的には、行政や他の事業所がきめ細かい心配りをすることが求められる。
厚労省は今回の処分を受けて、介護事業者の規制などを見直す有識者会議を開いた。
まずは、処分逃れを許さない法規制が必要だ。
さらに、不正請求の背景にある介護保険の問題に踏み込むべきだ。
急速に膨らむ介護報酬を抑えるため、単価が引き下げられている。
事業者の経営は厳しい。
ヘルパーの大半は低賃金で働いている。
利用者の立場でサービスを決めるケアマネジャーも、現実には事業者とのはざまで難しい立場に置かれている。
人手不足も広がりつつある。
介護報酬の引き上げは簡単ではないが、働き手の待遇改善に国はもっと知恵を絞るべきだ。
低賃金、不規則な労働時間で支えているのでは、制度そのものが崩壊する。
2007年7月28日 信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/20070728/KT070726ETI090004000022.htm
その通りです!記事の一番最後の一行「低賃金、不規則な労働時間で支えているのでは、制度そのものが崩壊する」とあります。
介護の現場で働くスタッフの質の向上を求めるのなら、このような悪い労働環境を整備するべきです。
向上心があり、やりがいを求める現場スタッフは、より良い環境を求め、辞めていくことが多々あります。
もっと自分の能力を活かせる現場を求め、またその見返りとして、なるべく高い賃金の職場へ移っていくのは必然です。
逆に、ただ今やらされている仕事をこなすだけの現場スタッフは、自分に自信がなく他の職場でも使えないから、じっと同じ職場に、居座っています。
こんな状況は施設にとって悪循環で、年々、質の悪い施設になってしまいます。
これも制度崩壊につながる大きな要因なのです。
しかし現実に、このようなレベルの低いスタッフだらけの現場はよくあります。
本当は同じ施設で長く働き、その施設を良くしていくのが理想ですが、福祉施設の経営が困難な状況なので、賃金向上は望めません。
誰が一番被害を受けるのか?
それは言うまでもなく、介護サービスを受ける利用者なのです。
何のための制度なのか?誰のための制度なのか?
厚労省のお役人さんたちは、自分達の保身ばかり考えず、高齢で生活されている方々、末端の介護の現場で働くスタッフの環境整備を第一に考えてもらいたいものです。
国の福祉を支えているのは、官僚ではなく福祉の現場で働いているスタッフなのですから。
政府・与党は18日、広域で介護サービスを展開する法人が不正を行った場合、末端の事業所だけでなく、本社にも国や都道府県が立ち入り検査できるよう、制度を見直す方針を固めた。
秋の臨時国会にも、介護保険法改正案を提出し、改正の柱の一つとする。
現行の介護保険法は、介護を全国展開する法人の存在を想定していなかったため、国や都道府県が本社に立ち入り検査できる制度がなかった。
2007年7月19日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20070719-OYT8T00078.htm
へぇ~今までこんな決まりごとなかったんだぁ~って感じです。
当然といえば当然ですよね。
同法人、同グループなら似たような経営でしょうから、これくらいしないと制度の倫理が保てませんから。
いいことです!どんどん立ち入り検査していただきましょう!!
厚生労働省は、介護サービス事業所で職員の過酷な労働実態が問題化していることから、都道府県や全国の事業所に労働時間や賃金についての監督・指導や待遇改善を求める「指針」をまとめた。
二十六日の社会保障審議会福祉部会で正式決定し、関係先に通知する。
「指針」では、訪問、介護やグループホームなどの、介護サービス事業所に対し
(1)週四十時間労働制が適用されていない小規模事業所(十九人以下)も同制度を導入する
(2)他産業の給与を考慮して、職員給与を適切な水準とする
-ことなどを求めた。
都道府県や政令指定都市に対しては、、介護サービス事業所で労働基準法が順守されているか、監督や指導を徹底するよう明記した。
同省としても事業所の人件費の原資となる、介護報酬について「国民の、介護保険料負担の水準にも留意しながら、適切な介護報酬を設定する」と、引き上げに前向きに取り組む意向を示した。
同省の調査によると、介護サービス事業所の介護職員の給与(手当含む)は月額で平均二十万八千円(二〇〇四年)で、全産業平均と比べると十二万円以上少ない。
実労働時間は週平均三七・六時間と、統計上は全産業平均より二・三時間長いだけだが、実際には待機や移動などの時間を含めると「拘束時間はかなりの長時間に及ぶ場合が少なくない」(介護関係者)。
離職率も20・2%と全産業平均を2・7ポイント上回っている。
2007年7月16日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2007071602032930.html
介護の現場で働く者にとって、とても嬉しいニュースです。
実際にいつからどれくらい給料が上がるか、待遇が良くなるかはわかりませんが、いい傾向です。
そうなってくると、当然のことですが介護スタッフは今以上に高い意識で、専門性を活かした仕事をやらなければなりません。
現場スタッフが良い仕事をしたら、サービスを利用する方のためにもなります。
介護職員の待遇改善は一石二鳥です。
是非、早急に実現させてもらいたいものです。
介護保険制度に基づいて市町村などが行う要介護認定に対する不服審査請求が2006年4月の同制度改正以降に急増し、同年度に全国で前年度の2倍以上の560件にのぼったことが読売新聞の調査でわかった。
うち4割は、「要介護」の認定から、介護サービスの水準が低下する「要支援」に切り替わったことを不服とした請求。
介護給付費の抑制を目的にした制度改正後、要介護度が実態よりも軽度に判定される傾向があるといわれ、専門家らは「認定のあり方に問題がある」と指摘している。
不服審査請求は、要介護認定などに不服がある場合、都道府県の設ける介護保険審査会に決定の取り消しを求める制度。
審査結果が出るまで申請から早くても3か月間かかるため、制度改正前は申請に踏み切るケースは限られていた。
調査は、全都道府県の審査会事務局から回答を得た。
昨年度の不服審査の申請件数は05年度(267件)の2・1倍の560件あり、東京都71件(前年度28件)が最も多く、次いで大阪府61件(15件)、兵庫県54件(20件)。
全体のうち、要介護から要支援への変更を不服とした申請は222件を占めるが、申請が認められ、市町村による再認定に至ったケースは30件にとどまる。
請求理由は、要介護1と要支援2でサービスの利用限度額に約6万円の差があることへの不満とみられる。
認知症や介助なしに外出不可能な高齢者ら、明らかに予防の段階を過ぎた人が要支援に認定された例もあり、介護サービス計画を作成する介護支援専門員であるケアマネジャーは「不信感や怒りを募らせる人が多い」と話す。
一方、介護保険では、「身体状況の変化」を理由として市町村などに要介護認定の変更を求める「区分変更申請」の制度があり、この申請によって、昨年度に要支援から要介護への変更が認められたケースは東京都で2200件、愛知県で2500件にのぼった。
厚生労働省は「より利用者の実態に即した認定を行えるよう、判定に用いるソフトの改定などを進めたい」としている。
要介護認定 昨年4月の介護保険制度改正では、高齢化で膨らむ給付費を抑制するため、「介護予防」に力点が置かれた。
認定区分に要支援1、2を新設。
要介護1~5は従来の介護サービスを提供するが、要支援1、2は身体状態の維持・悪化防止のためサービスを提供する「予防給付」となった。
2007年7月4日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20070704-OYT8T00204.htm
まさにその通りです!
介護サービスを受けている利用者やそのご家族の多くは、このような不服を抱いておられます。
実際に要介護者から要支援者になった方はもちろんですが、次の更新で今までのサービスが受けられないかもしれないという不安を感じておられる方も少なくありません。
また、この影響は介護サービス事業所にもかなり出ています。
ケアプランを立案する居宅介護支援の事業所は、この制度改正で収入ガタ落ちです。
介護度が軽くなればなるほど収入は減ります。
さらにケアマネージャーが担当できる件数まで制限が入り、事業所の経営が成り立たない所がかなり出ています。
こんな現状で良いサービスが提供できるのでしょうか?
国は予算を減らすことを優先させすぎて大事な国民を守れていません。
年々高齢者は増え続けます。
これからの日本はどうなっていくのでしょう・・・・。
介護報酬や、労働環境についても、見直しが必要だという指摘は多い。
都内で訪問介護と居宅介護支援事業を行う株式会社の場合、正社員は7人、登録制のホームヘルパーは約40人で、月の売り上げは平均約500万円。
だが、正社員に月平均約18万円、ヘルパーに時給1400円を支払い、設備費なども払うと、「辛うじて利益が出るかどうか。赤字の月も多い」という。
「介護のニーズはあるのに給料が安すぎて人が集まらない」と同社社長は苦しい胸の内を語る。
関西国際大の長谷憲明教授は、「厚生労働省の調査からみると、訪問介護は全体として赤字経営。1事業所あたりの実利用人員を40人以上、報酬単価の安い家事的なサービスを3割以下に抑えれば黒字も可能だが、それも他産業の労働者の6割以下の平均給与水準で働く介護労働者により担われていることが前提となる」と話す。
その上で、「団塊世代の高齢化でサービスの質・量の充実が欠かせない。今回の事件をきっかけに、介護報酬や介護労働者の待遇についても検討が必要だ」と指摘している。
介護ビジネスで民間企業はどのように利益を上げているのだろうか。
みずほ証券シニアアナリストの渡辺英克さんは、「保険外の費用を独自に上乗せできる有料老人ホームは利益を出せるが、介護報酬のみの在宅サービス分野は事業を続けるのがやっとという企業が多い」と話す。
同証券の調査では、訪問介護事業所1か所あたりの平均月売上高は03年5月に約292万円あったが、報酬見直しがあったことなどから、07年2月には約195万円に減少している。
企業の多くは高齢化で要介護者が増え、市場が広がると期待して参入するが、介護保険の総費用が抑制傾向にあるのに事業所数は増え続けており、顧客の確保が難しい状態という。
一方、一部には、「保険外のシニアビジネスの足場作り」や「企業イメージ」から参入する動きもある。
ホームヘルパー約2400人が回答した介護労働安定センターの調査(2005年)によると、腰痛を自覚するヘルパーは49%。
抱えている問題意識としては「社会的評価が低い」(44%)「賃金が低い」(33%)「健康面に不安」(29%)などが多い。
施設職員も含めた離職率は20%と全労働者平均(18%)より高く、離職ヘルパーの45%、施設職員の50%が勤務後1年未満で辞めている。
不正をせず、質の高いサービスを提供する介護事業所を選ぶために、利用者の参考になるのが「介護サービス情報の公表制度」だ。
各事業所のサービス内容や運営状況などを、都道府県または指定機関が事業所からの報告に基づいてインターネットなどで公表する仕組みで、2005年の介護保険法改正で盛り込まれた。
情報はサービス別に90~250項目程度ある。
社団法人「シルバーサービス振興会」介護サービス情報公表支援センターの久留善武センター長は、「サービス提供記録を開示する仕組みがあるかなど、利用者の権利擁護を見るのに役立つ項目を特に参考にしてほしい」と情報の見方を指南する。
昨年度、訪問介護など9サービスで始まり、09年度までに全サービスが対象となる。
同振興会のホームページ(http://www.espa.or.jp)から閲覧できる。
「利用者が質の良い事業所を選ぶことが不正を減らす力になる。サービスを受けている人も虚偽がないかチェックしてみてほしい」と久留さんは話している。
【3つの提案】
◆市町村主導で地域の不正監視能力を向上
◆ケアマネの中立性を強め利益誘導を排除
◆報酬見直しなどで介護職の待遇の改善を
2007年7月3日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/security/20070703ik0b.htm
まさに介護と高齢者福祉の現場の問題点をきっちりまとめてくれた記事です。
問題だらけの介護保険制度。
振り回されているのは介護保険事業所はもちろん、サービスを利用している方々です。
問題はあっても仕方ないですが、その対応までもがいい加減すぎます。
超高齢社会の日本はこれからどうなっていくのでしょうか?
訪問介護大手「コムスン」の度重なる不正と、介護事業からの撤退は、社会に大きな波紋を投げかけた。
民間企業に門戸を広げた介護保険制度に対しても、「儲(もう)け主義は介護になじまない」「営利と福祉事業は両立するのか」といった声が上がっている。
介護保険と、適正な「介護ビジネス」のあり方について考えてみた。
「株式会社導入はよほど慎重に議論しないと、今度のようなことが起こる。何でも規制緩和して民間に委ねていいのか」
グッドウィル・グループが、子会社コムスンの事業をグループ内の別会社に譲渡すると発表した翌日、6月7日の自民党・伊吹派総会。
伊吹文部科学相は強い口調でこう発言した。
介護保険制度では、在宅サービスの提供主体となる要件は「法人であること」で、「営利」「非営利」は問わない。
原則、非営利に限られている医療保険に比べると、規制は緩やかだ。
「まずはサービス量の確保をという思いがあった」。
国の制度設計にかかわってきた大森弥(わたる)・東大名誉教授は振り返る。
「多様な民間参入により、夜間や休日のニーズにも応えられる。サービスの質は、事業者間の競争により確保できるとの結論に達した」という。
思惑通り市場は急速に膨らみ、在宅サービスの柱である訪問介護事業所数は初年度の約2倍の2万か所を超えた。
うち、開設主体が営利法人の事業所の割合は54%。
もはやなくてはならない存在となっている。
ただし、昨年までに指定取り消し処分を受けた161の訪問介護事業所のうち、9割近くを営利法人の事業所が占め、不正件数が多いのも事実。
「介護は人件費比率が高く、利益も上げにくい。株式会社を否定はしないが、配当や儲けを第一に参入すると問題が起きやすい」とNPO法人「市民福祉団体全国協議会」の田中尚輝専務理事は言う。
一方、「問題は、利用者本位のサービスで利益を出しているかどうか。株式上場すれば、かえって法令順守の意識が高まる面もある。営利、非営利で善悪を区別すべきではない」(田中滋・慶応大大学院教授)「ルールに甘い事業所は、NPO法人などむしろ非営利に多い」(神奈川県内の福祉関係者)との声もある。
営利であれ非営利であれ、不正は利用者に大きな不安を与え、公金で運営されている制度への信頼性も損なう。
介護ビジネスが適正に行われるにはどうすればよいのだろうか。
「悪質事業者排除のため、指導や監査にあたる自治体がもっと積極的に対応すべきだ」と、日本社会事業大専門職大学院の藤井賢一郎准教授は言う。
特に保険者である市町村が果たす役割は大きい。
埼玉県和光市では、支援が必要な高齢者に対し、民生委員や消費生活相談員らも含めた「コミュニティケア会議」を開催。
多数の目が事業所に注がれるため、「『不正はできない』との雰囲気作りに役立っている」という。
保険者による研修強化を挙げるのは、川崎市社会福祉協議会地域包括支援センターの中澤伸・調整課長。
経営者から無理難題を言われた時、運営基準を根拠に断る能力を身につけられるよう、事業所の管理者を対象とした研修を提案する。
ケアマネジャーのあり方の見直しを求める意見も多い。
ケアプランを組み立てるケアマネジャーは、不正を知りやすい立場にあるが、ケアマネジャー自身、つながりのあるサービス事業所の収益があがるようなケアプランを組み立て、利益誘導しがちとの指摘がある。
「サービス事業者から独立させた上で、専門性を高めることが必要。独立には報酬アップが欠かせない」と、服部万里子・立教大教授は言う。
東京都稲城市の石田光広・高齢福祉課長も、「市町村または第三者機関の所属とし、一定の給与を保障する代わりに責任や義務も負わせる公務員的な存在にしてはどうか」と意見を述べる。
2007年7月3日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/security/20070703ik0b.htm
介護業界にとってコムスン撤退の影響は計り知れないほどのデカさがあります。
記事にもあるように「民間参入」が決まった時点で、何らかの機関が規制を厳しくチェックする必要がありました。
国も民間参入は医療や介護に関する支出を抑制するためにかなり期待をしていたハズです。
それなら事前に不正防止策を準備しておかなくてはなりません。
しかし、もう「たら」・「れば」では遅いんです。
起こったからには緊急に対応してほしいものです。
日本中に困っている要介護者や要支援者がいるのですから・・・・。
最近よく目にする「有料老人ホーム」。
高齢者向けの居住施設で、介護や食事、生活支援など役立つサービスが付帯している場合が多い。
ここ数年急増し、高齢者や家族たちに注目されている。
どんな特徴があり、何に気を付けて選べばいいのだろうか。
■家庭的ケア目指し
福岡市南区の、介護付き有料老人ホーム「ケア・ラポート野間」。
3階建ての建物の正面玄関を入ると、入り口横の食堂からにぎやかな歌声が聞こえてきた。
毎日何かの行事があり、この日は歌や軽い体操の日という。
布や紙で作った飾りや、ドライブに行ったときの写真も壁に掲げてある。
「建物の中に“家”があって、私たちはそこにお手伝いに伺うイメージです」。
施設長の有吉明美さん(53)はそう語る。
同ホームは2005年4月に開設された。
40室すべて個室で、各部屋に車いす対応のトイレが付いている。
現在、要支援から要介護五まで31人が暮らす。
スタッフは昼間は12‐14人、夜間は3人体制だ。
有吉さんは「グループホームのような家庭的な雰囲気を、集団ケアでどこまで出せるか」と日々取り組んでいるという。
■年金だけでは困難
有料老人ホームには、施設が提供する、介護サービスを利用する「、介護付き」のほか、「住宅型」(外部の、介護サービスを利用)、「健康型」(、介護が必要になったら退去)などがある。
国は医療費削減のため、38万床ある療養病床を12年度末までに15万床に減らそうとしており、こうした居住施設が長期入院している高齢者の受け皿として注目されている。
また、個人の自由な生活を重視する高齢者が増えていることも、有料老人ホーム急増の背景にある。
特養など福祉施設との違いは、多くは企業が経営していることだ。
運営は利用者の負担で成り立っており、福祉施設と比べると入居費用は高い。
例えば、ケア・ラポート野間では入居一時金が150万~288万円、生活費は12万150~13万7150円。
このほか、介護保険の1割負担(例えば要介護一なら1万7063円)、日用品代月3000円などがかかる。
同ホームは、、介護付き有料老人ホームの中では高い方ではない。
年金だけで有料老人ホームに住むのは現実的には難しいようだ。
■どう暮らしたいか
こうした施設のほか、高齢者向け賃貸住宅など、さまざまなタイプの居住施設が増えている。
、介護情報サービス業「サードエイジ」(福岡市)が福岡市・天神のイムズで運営している「らくらすプラザ」で、チーフアドバイザーの漆谷るみさんは「まずは自分がどう過ごしたいのか、具体的なイメージを持つことが大切」と語る。
その上で家族とともに、身体状況や経済状況などを考慮するといい。
専門用語も多く、施設によって「生活費」の中身が異なるなど、複雑な点もあるため、見学など十分な事前準備が必要だという。
2007年07月04日 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/topics/20070704/20070704_001.shtml
相変わらず増え続けている有料老人ホーム。
記事にあるいように国が仕込んだものです。
医療費削減の受け皿は有料老人ホームだけではありませんが、国がお金を出さなくて済むようには民間企業を使うのが手っ取り早いのでしょう。
コムスンの一件で、今後の民間、介護事業所の運営に注目です。
2000年度に始まった介護保険は、05年度から06年度にかけて大幅な見直しが行われた。
介護保険とは一見無関係に思われる配食サービスなのだが、介護保険の見直しの影響を受けて配食サービスは各地で後退現象が続いている。
東京近郊の町田市も例外ではない。
市内で長年にわたって配食サービスを担ってきたあるNPO法人は行政委託数が約4割も削減されたという。
従来の行政委託の配食サービスの対象は独居あるいは高齢者世帯で、調理等に困難がある場合とされていたが、介護保険見直し後は、原則要介護1以上という枠が加わり、要支援では低栄養あるいは閉じこもりの判定を受けた場合のみとなったからである。
利用者数の抑制のみではない。
利用料も従来の食材料費相当額に加えて調理人件費も利用者負担とされたため、利用料は1食450円から550円に値上げされた。
高齢者にとって食材料費とは通常の食費であるが、調理人件費が加わるとたとえば店屋物やスーパーの弁当値段のように調理人件費分が上乗せになり、その分高額になる。
そしてNPO法人に行政から支給される委託料はその分が減額されて、NPO法人は従来とほぼ同額の合計1食810円で配食サービスを担っている。
このように、行政による配食サービスの対象外となった高齢者は日々の食事をどうしているのだろうか。
また、値上げされた利用料を負担に感じたり、利用をあきらめた高齢者はいないのだろうか。
先のNPO法人では対象外となった高齢者のうち希望者には個別契約による配食サービスを継続しているという。
対象外となった利用者のうち約半数が利用継続をしているという。
利用料は全額自己負担(1食800円)であることはいうまでもない。
同様に、昨年の秋開催された市民福祉サポートセンター主催「No! 寝たきりデー2006」でも、川崎市から配食サービスを受託したNPO法人でも、配食サービスを打ち切られた利用者が、在宅生活をあきらめて施設に入所されたという報告もあった。
ところで、食事は人の健康の基本であり、何よりも命の源である。
要介護や低栄養状態に陥る以前に調理が困難になってきた時点で配食サービスを受けられてこそ、真に介護予防と言えるのではないだろうか。
2007年5月31日 JanJan
http://www.janjan.jp/living/0705/0705240050/1.php
憲法改正が取り立たされる中、この記事ではその憲法に保障されている最低限度の生活を営む権利を奪ってしまった結果となっています。
最低限の生活っていう基準は日本全国一律にしなくてはおかしくなります。
法に甘えて制度を悪用する人はいれば、法律はどんどん厳しく規制されていくでしょう。
世間やマスコミは悪いことをした人を人権擁護という名目でかばう風潮があります。
しかし、悪いことをしたらこんな目に合うということを社会が教えてやらないと、悪いことはなくなりません。
制度を有効に利用するのなら、罰を厳しくするのも1つの方法ではないでしょうか。
長期入院する患者が利用する医療機関の療養病床を削減する国の取り組みが本格化しています。
医療型と介護型の2類型合わせて約35万床を再編し、2011年度末には医療型を15万床程度にまで減らす構想です。
各都道府県は病床数を今秋までに設定し、08年4月開始の医療費適正化計画に反映させる予定です。
療養病床を減らせば、在院日数の短縮につながり、医療費が抑制できる狙いがあります。
今後、療養病床は医療必要度の高い患者が利用できるようにし、それ以外の人には、老人保健施設(老健)やケアハウス、有料老人ホームなど、介護保険が利用できる施設などの利用を促す考えです。
厚生労働省は、「看板を掛け替えてもらうだけ。行き場のない患者が出ないようにしたい」としています。
療養病床利用者の平均年齢は82・6歳、介護型療養病床に限ると、約88%が75歳以上と非常に高齢な人が多いだけに、本人や家族が不安にならないよう対応する必要があります。
各地の医療機関は、対応を決めかねています。
介護保険が始まった2000年に創設されたばかりの介護型療養病床が廃止されるなど、国の方針に振り回され、将来の経営見通しが立てにくいことがあります。
病院としての存続にこだわる医療機関の中には、療養病床を、急性期の患者を受け入れる一般病床に変更する動きも活発化しており、ここ1年間で療養病床はすでに1万4000床ほど減っています。
削減される療養病床の受け皿整備はこれからです。
各都道府県も、医療圏域ごとに、見守りが必要な高齢者の数や住宅事情などを勘案して、08年度からの「地域ケア体制整備構想」として今秋にもまとめます。
厚労省は療養病床の転換を後押しするため、老健に外来の診療所の併設を特例で認めることや、優遇利率での融資を受けられるなどの支援策を5月中にも導入。
さらに、新たに医療・看護体制を手厚くした老健を創設する方針です。
各都道府県は、計画策定に当たり、数字合わせに終始せず、住民の意見を十分に反映させるようにしたいものです。
2007年5月24日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/jiten/20070524ik0d.htm?from=os2 より
老人福祉施設だけじゃなく、医療施設も介護保険制度に振り回されているようですね。
わかっているでしょうが、国はどっちにしても国民が要介護状態にならないための施策で、且つ利用しやすい制度にしてもらえばいいんです。
自分の給料を守ることと税金の使い方の調整ばかり考えて仕事している官僚のみなさん、あなた達の給料は私たちが一生懸命働いて稼いぎ支払っている税金です。
その税金で暮らしているんでしょう?
もっと国民のために汗水たらして働いてくれよ!
介護保険制度の被保険者(保険料負担者)と受給者の範囲の拡大について、厚生労働省の有識者会議の意見が割れた。
財源問題を正面から議論せずには前へ進まないことを厚労省は認識すべきだ。
有識者会議の中間報告は、介護保険制度の被保険者と、介護サービスを受ける受給者の範囲について「将来の拡大を視野に入れ、その見直しを検討すべきだ」という点では一致した。
だが、具体的な拡大範囲では二案に分かれた。
2000年から始まった介護保険は、被保険者は四十歳以上、受給者は原則六十五歳以上となっている。
一つの案は、高齢や老化に起因する疾病を対象とした現行制度の基本的な仕組みを維持したうえ、被保険者と受給者の年齢を「三十歳以上」に引き下げる。
別の案は、年齢制限を撤廃するとともに受給者を高齢、障害など「要介護状態」になった理由を問わずに広げ、介護保険と障害者福祉政策を統合し「普遍化」を目指す。
介護保険論議が始まった十年前と比べ高齢化は進行し、若い世代の高齢者への理解が以前よりも深まったことや、被保険者と受給者の範囲を一致させるべきとの保険原理に立てば年齢引き下げは理解を得やすい。
意見が対立するのは「普遍化」だ。
「社会連帯」の立場からの賛成に対し、反対意見は医療保険料に上乗せして保険料を徴収する現行方式では、負担増を嫌う若い世代の未納・滞納が増える恐れや、若年者は要介護状態になる確率が低いから障害者福祉を保険で賄うことへの抵抗感があることなどを挙げている。
厚労省のいうように「普遍化」は、介護保険創設時から目指していた理念だが、今回「普遍化」が浮上した背景には、要介護高齢者の増加のほか、障害者福祉政策の財源の不足を捻出(ねんしゅつ)しようとの狙いがある。
障害者福祉政策では財源確保の見通しの甘さが指摘されてきたが、財政の辻褄(つじつま)合わせを優先させ「はじめに普遍化ありき」で進めようとするから障害者団体も「個々人によって異なる障害者福祉の多様性が損なわれかねない」と懸念するのだ。
厚労省がまずすべきことは、高齢者介護、障害者福祉のそれぞれの過去の財政検証、将来見通しを正直に示すことである。
そのうえで障害を特別視するのではなく「社会連帯」の立場から国民共通の課題ととらえ、できるところから介護保険との統合を目指すべきである。
社会保障は、保険原理とともに所得の社会的再分配で成り立つ。
この原則を忘れないようにしたい。
2007年5月23日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007052302018240.html より
障害者の自立支援法も苦し紛れの政策にしか思えません。
今まで保障していた障害者の生活を、急激に苦しめている印象しか残っていません。
それと介護保険自体も破綻しかねない状況なのに、きつい両制度を合体させ国民の負担を大きくする魂胆なんでしょう。
必要な税金ならいくらでも払います。
保険料を徴収した使い道や、保険料の設定金額の納得いく説明がなさすぎだから、国民は納得しないんです。
やはり、社会保険庁のようなずさんな体制改善を筆頭に、天下り先を無くし税金を無駄に使っていない事を国民にアピールしてからじゃないと誰も納得いかないですよ。
介護保険の対象範囲を拡大する問題について検討していた厚生労働省の有識者会議は21日、被保険者を現行の40歳以上から30歳以上に拡大する案と、収入がある人すべてから保険料を徴収する案の2案を併記した中間報告書をまとめた。
拡大の具体的な方向を絞りきれなかったことで、次の介護保険料改定を行う09年度からの範囲拡大は厳しい情勢となった。
被保険者とサービス対象者の拡大は、保険料を負担する人を増やして介護財政の安定を図ることが最大の目的。
04年度から05年度にかけての制度改革の焦点だったが、結論を出せず「09年度をめどに所要の措置を講じる」として先送りしていた。
昨年3月に設けられた有識者会議で議論が再開され、「将来的には被保険者、サービス対象者の範囲を拡大し、障害者も介護保険を利用するべきだ」という方向性では一致したが、具体的な拡大範囲や時期については経済界や地方自治体の意見が一致せず、今回も合意が得られなかった。
2007年05月21日 朝日新聞
http://www.asahi.com/life/update/0521/TKY200705210290.html より
介護保険料がうまく徴収できたらいいんでようが、なかなか大変なようです。
世間では自分の子どもの保育料や給食費まで支払わない親がたくさんいます。
我が子の面倒さえ見れない人間が他人のお金を払うはずがありません。
最近は親の教育についてのニュースが聞かれます。
そうです!その通りです!
親を教育して、その親が「本当の親」にならないと日本の未来は真っ暗です。
介護保険制度が実施されて以来、在宅、施設等において現場を支えているホームヘルパーの質の向上が問われてきた。
利用者からの苦情のなかでもヘルパーに関するものが多くを占め、介護職員の在り方が検討され、将来的には、介護職員の任用資格は介護福祉士が基本となる。
これを踏まえ、2007年度に導入される介護職員基礎研修は、対人理解や対人援助の基本的な視点と理念、職務上の基礎的な知識・技術等を習得し、専門的な知識・技術を向上させることを目的としている。
利用者の尊厳を支え、生活全体を支援するケアができるよう、尊厳の理解、社会福祉援助技術、医療・看護の連携等の内容を拡充し、現在の介護職員従事者、今後、介護職員として従事する者が対象となる。
最初から受講する者は、講義360時間、実習140時間、すでに訪問介護員養成研修及び障害者(児)居宅介護員養成研修修了者は一部科目免除となる
東京都における基礎研修の実施者は、都が、区市町村または民間団体等の研修事業者を指定し、さらに、当該事業者の研修カリキュラム等を審査し、個々に研修を指定する。
この研修について、都は、各区市町村及び訪問介護職員養成研修指定事業者に対し、2007年1月策定された実施要綱等を通知し、4月以降、順次開講されていくことになる。都民に対しても、ホームページに内容を掲載し周知を図っている。
現場からは、ヘルパー自身の収入も低い上に訪問介護事業者の運営状況も、介護予防事業が導入され厳しくなっている。
事業者として、受講料の補助もままならず行政の補助金を望む声も上がっている。
都は、福祉人材の育成は多様なサービス提供事業者がそれぞれの特性を生かし、利用者のニーズに応えることが重要であり、ホームヘルパーの育成は、事業者の責任において行うことが原則との見解を示した。
私たちは、今後の受講状況を検証し、課題として注視していきたい。また、「社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律」が成立し、検討項目となった「准介護福祉士」の創設は、現場から反対の声も多く丁寧な議論が必要だ。
2007/05/22 琉球新報
http://www.janjan.jp/living/0705/0705210850/1.php
国家資格保持者の定期研修や資格更新制度は、どの分野においても重要視されるようになってきました。
先日、教員免許の更新を含んだ法案が成立したばかりです。
人の命に関わる資格や免許は特に必要なことでしょう。
教員や介護職員よりも真っ先にやるべきことは、医師免許の更新制度ではないでしょうか?
あんなにも医療ミスを起こしといて何故一番に医師免許更新が行われないのでしょう。
医師会と自民党が仲良しだからでしょうか?
国民は黙っていたらいけませんよ。
家庭を維持するためにも受身の生活じゃ守れません。
生きていくために世の中間違っていることは間違っているといえる自分でいたいものです。
厚生労働省は2009年度実施を検討していた介護保険料を負担する人の範囲拡大を断念する方針を固めた。
見直し案を検討していた有識者会議が21日にまとめた報告書では、現行の「40歳以上」から「収入のあるすべての者」か「30歳以上」に広げる2案を併記するにとどまった。
見直しで、新たに負担の増える若年層や経済界などの理解を得るのが現状では難しいと判断した。
有識者会議は厚労省老健局長の私的懇談会で、昨年3月から議論を進めてきた。
現在の介護保険は40歳以上の人から保険料を徴収し、主に65歳以上がサービスを受けている。
報告書が示した「30歳以上」への拡大案は、基本的な仕組みは現行のまま、保険料を払う年齢を下げる案だ。
「収入のあるすべての者」に拡大する案は、高齢者だけでなく若年の身体障害者などにも介護保険のサービス対象を広げる。
2007年5月22日 日本経済新聞
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007052108371h1 より
介護保険制度自体が破綻しかねない勢いで利用者数が増加している現状があるのは事実です。
どこかで補う必要があります。
税金の投入は完全に無理という国の勝手な見解の中、やはり負担を負うのは国民です。
公務員の天下り先であるわけのわからない特殊法人に税金を使えても、弱者である高齢者や障害者を苦しめる政治って何なんでしょう?
投票する時、みなさん考えています?
税金も、何故社会保障から削っていくんでしょうか?
官僚の人たちは頭がいいからいろんな言葉を並べて、それらしく言い訳して説明しているんでしょうが、国民の殆どはわかっていません。
わかりにくい政治ってデカい問題ですよ、安部さん。
県内で特別養護老人ホームに入所を申し込んだ高齢者は2005年1月の時点で、3300人に上り、前年04年1月と比べ1020人増えたことが、県高齢者福祉介護課の調べで分かった。
うち入所優先度の高い、独居世帯や同居家族による介護が困難とみられた世帯(推定値)は04年は724人、05年は860人いた。
同課は、核家族化を背景に独居老人や家族による介護が困難な高齢者が増えたことや老齢人口の増加、施設入所手続きがしやすくなったなど制度の浸透などが要因とみている。
県は県内の小規模特別老人ホームを除く47施設(定員計3855人)を対象に調査を実施した。
県高齢者福祉介護課は「入所申込者の中には今すぐ入らなくても、とりあえず申し込みをしている人もいるため、待機者とはとらえていない」と説明。
その上で「毎年千人の退所者が出ているので、本来、施設を必要としている入所優先度の高い人々は1年以内には入所できていると認識している」と話した。
06年4月から市町村の第3期介護保険事業計画に基づく地域密着型サービスが始まり、サービスの需給バランスや利用者のニーズに合わせ、認知症高齢者グループホームや小規模多機能型居宅介護施設などの事業が展開されている。
同年4月から今年5月までの間に「多機能型」は18施設(ほとんどが定員25人)増え、グループホーム(1事業で定員9人)は10事業所増えたという。
同課は「06年以降、制度は大きく変わった。サービスは種類が増え多様化し、利用者の選択の幅が広がった。特養老人ホームはその選択肢のうちの一つ」としている。
5/22 9:41 琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-23957-storytopic-1.html より
沖縄県ではこのようないい状況にあるようです。
日本全国的にみればどうなんでしょう?
特養に限らず、入居できる福祉施設への申し込みは相変わらず多いと予想されます。
理由はこの沖縄県と同様に、高齢化が進み自宅でみることが困難な点が挙げられるでしょう。
その背景はやはり「共働き」ですかねぇ。
核家族が増加し、生きていくには子どもを預けてでも働かなくてはいけません。
その上に、親の面倒までなかなか行き届かないでしょう。
この状況は今後どんどん悪化していくことが考えられます。
国はどんな対策を立てるんでしょうか?
2007年「Jリーグ百年構想」のプロモーションビジュアル第二弾は、『高齢化社会編』。
今年より、Jリーグ(チェアマン:鬼武健二)は、厚生労働省と連携して、「Jリーグ介護予防事業」をスタートします。
これは、昨年施行された改正介護保険法に関連した介護予防普及事業の一環で、Jクラブがスタジアムや練習場を活用した地域に密着したスポーツ教室等を実施し、シニア世代の健康増進や体力向上に寄与することを目指すものです。
2007年Jリーグ百年構想ビジュアル第二弾では、Jクラブが実施するシニア世代を対象とした健康教室の様子をビジュアル化しました。
本ビジュアルは、ポスターの他、雑誌広告、スタジアム大型映像での動画CMなどで露出を予定しています。
◆2007Jリーグ百年構想PRビジュアル第二弾
『高齢化社会への取り組み、始まっています』
「生涯スポーツ社会」を目標に、Jリーグと各クラブは、シニア世代に向けた「スポーツ教室」や「健康教室」を開催してきました。
そして2007年から、厚生労働省の「介護予防事業」への協力を開始。
高齢者が介護を必要とせずにすむように、施設を有効利用したり、トレーナーや選手がストレッチなどの健康法を指導していきます。
なにより、なにより、と安堵するMr.ピッチなのでした。
※画像等の詳細はJリーグ公式HP( http://www.j-league.or.jp/ )をご覧下さい。
2007年5月17日 J's GOAL
http://www.jsgoal.jp/news/00048000/00048705.html より
具体的にJリーグと介護予防がどのように融合し、高齢者の健康増進・体力向上に関わっていけるか物凄く楽しみです。
具体的な指導方法や、ノウハウを私も体験してみたいと考えています。
閉じこもりがちな高齢者を、Jリーガーの方がどう声かけし、スタジアムまで導いてくるかなど、大変興味を持っています。
介護予防教室へのお誘いは、やる気のない高齢者では特に初期段階の時期の中でもモチベーションを起こさせる大事な時期の一つです。
いい勉強になりそう・・・・。
「介護予防」を普及させるため、厚生労働省は15日、サッカーのJリーグと連携する方針を決めた。
全31チームを対象に今年度、計約4700万円の補助金を交付する。
高齢者が要介護状態になることを防ぎ、給付費抑制を狙う介護予防は、昨春施行された改正介護保険法の目玉事業だが、人気は今一つ。
地域に密着したスポーツイベントを開催し、健康増進や体力向上のノウハウがあるJリーグの力を借りることにした。
厚労省などによると、J1のジェフ千葉や鹿島アントラーズ、J2の東京ヴェルディ1969などが具体的な予防のメニューづくりを進めており、早ければ今夏にも事業を始める。
競技場や練習場の空き時間を利用した健康体操や筋力トレーニング、ウオーキング教室の開催、介護予防の啓発イベントなどが中心となる。
選手やトレーナーが直接、指導に当たるチームもあるという。
また、群馬県・草津温泉が本拠地のJ2・ザスパ草津では、効果的な湯治方法の指導や、入浴の合間のストレッチ運動などを検討している。
介護保険の総費用は今年度、年間約7・4兆円。
制度開始時(2000年度)の約2倍に上る。
そのため、改正介護保険法では、介護サービスを使う前の虚弱な高齢者を対象とした介護予防事業を導入した。
だが、対象者の選定がうまくいかず、昨年度の調査では、65歳以上人口の0・21%にあたる5万人弱に対象者数がとどまることが判明。
想定していた約3%を大幅に下回った。
厚労省老健局では、「人気や知名度のあるJリーグの力を借りて、地域に根ざした形で、介護予防を各地に広めたい」と強調している。
2007年5月15日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070515it06.htm?from=top
Jリーグのチーム自体も経営難で苦しんでいるところも少なくないが、このような取り組みに参加するのはいいことですね。
介護予防を勧めることで、Jリーグのチームもより地域に馴染むことができ、観客数が増えればメリットです。
厚生労働省もJリーグのチームも今の苦しい時期を協力して乗り切れば、現在よりも少しは明るい兆しが見えてくるかもしれません。
厚生労働省は14日、訪問介護サービスを提供している事業所などに義務付けている情報公開について、2009年4月までに介護予防やグループホームなどを加えた全事業所へ広げることを決めた。
同日開いた都道府県の担当者会議で明らかにした。
情報公開は、利用者が事業所を選ぶ際の参考にしてもらおうと、06年4月からスタート。
都道府県や指定された公表センターが、インターネットなどで各事業所のサービス内容や料金、職員数などを公表している。
現在、公表対象のサービスは在宅や特別養護老人ホームなどの施設での介護、リハビリテーションなど12種類だけだが、08年4月からは要介護度の軽い高齢者に筋力トレーニングなどを行う介護予防など18種類を追加。
09年にはさらにグループホームなど8種類を加え、介護保険が適用される全38種類のサービスを対象とする。
2007年5月14日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007051401000624.html
介護サービスの情報公開制度ですが、始まって1年が経ちました。
実際にどれくらいの人が利用しているのかも公表してもらいたいものです。
現にネット上で見てみると、パソコンの画面上にズラ~っと出てきますが、とにかく見にくいです。
事業所の比較もしにくいです。
福祉の現場に携わる人間が見てもわかりにくいものを、一般の方々が見てわかるのでしょうか?
2000年4月1日に公的介護保険制度が始まって、丸7年が経った。
ご存じの通り、介護保険法とは、高齢者への介護サービスを、医療保険とは別に、税と保険料の両方を財源として行うことを定めた法律である。
福祉と医療に分かれた従来の制度を再編し、利用しやすく、公平かつ効率的な社会保障システムを構築することを目的とした。
それまでの高齢者福祉は、介護サービスの質・量ともに十分でなかったり、所得に応じた利用料負担が大きかったりといった問題があり、利用者の不満が大きかった。
介護を目的とした一般病院への社会的入院も多く、医療費増大の一因になっていた。
だがいま、介護サービス利用者は介護の必要性と要介護の度合いに合わせて、サービスを自由に選択できる。
利用料は全員が原則1割負担となり、低所得者に配慮しながらも公平な負担となった。
そういう点では、確かにこの制度によって、わが国の介護問題は1歩前進したと思われる。
しかし、果たして介護保険制度によって、日本の介護は充実したのだろうか?
そして、将来にわたって介護サービスは安心なのだろうか?
私は、実はこの介護保険法が施行されるほんの数年前に、両親の介護の問題に直面した。
その体験を振り返りながら、制度施行から7年が経つ現在の高齢者介護について考えてみたい。
◇ ◇ ◇
介護保険制度施行から7年、介護の現状はどう変わったのだろうか?
私が初めて介護の問題に直面したのは1997年の春のことだった。
小柄だが元来働き者でしっかりしていた母が、「何度も同じ事をきく」「鍋を火にかけたことを忘れる」「料理を戸棚にしまう」などの奇行をし始めた。
当初は「しっかりしてくれよ」などと笑い事で済ませていたが、やがてそれらの行動はエスカレートし、日に日に深刻になっていった。
心配になり病院に連れて行くと私たち家族が一番恐れていた診断結果が出た。
アルツハイマー病である。
この病気の進行は早い。
鏡に映った姿を自分自身と認識できず意味不明の言葉を叫ぶ、夜間に徘徊する、といった状態になるまで、そう時間はかからなかった。
そんな母の姿に、私は愕然とするばかりだった。
しかし、悲嘆に暮れている暇はなかった。
さらに問題が起こったのだ。
これから母の介護をどうするかという、まさにその時に、頼りにしていた父までもが脳梗塞で倒れてしまったのだ。
さすがに目の前が暗くなった。
父さえ元気で家にいてくれれば、当時独身サラリーマンだった私も認知症の母を任せて日中は仕事に出掛けられる。
しかし、その肝心の父が入院してしまってはどうにもならない。
母をどこか施設にとも考えたが、それには相応の費用負担がかかる。
しかも、父の入院費と合わせたらどれだけの出費となることか……。
バブル期のべらぼうな住宅ローンを抱えていたわが家には、到底無理な話であった。
実姉なども頼ってみたが、嫁ぎ先の事情もあって色よい返事はもらえず、やはりあきらめざるを得なかった。
結局は、これまで通り自宅で生活させながら、私がみるよりほかに方法はなかった。
そのころの私は某機械・通信メーカーの地域小売店に勤務していた。
バブル崩壊後の不況期にあっても業績は右肩上がりという、前途洋洋とした企業であった。
しかし、そういう事情で、会社の仕事にも支障を来すことになった。
当時、父は半年おきぐらいに脳梗塞の発作を起こしていた。
一度入院すると退院までは平均2、3週間かかる。
私はその都度会社に頼んで休暇をもらい、父の見舞いや家事などをした。
当時は介護休暇などという制度もなく、有給休暇は瞬く間に消滅し、あとは欠勤扱いだ。
それでも会社は私のそういった事情を汲み、配慮してくれた。
私も会社の恩に何とか報いるためにも、市の福祉課にヘルパーさんを紹介してもらったり、デイサービスを利用するなどして、できる限り仕事に出た。
しかし、無情にも母のアルツハイマーは着実に進行して行き、父の脳梗塞も入退院を繰り返すたびにどんどん重くなって行く。
結局は出勤と中期欠勤を交互に繰り返す羽目になっていた。
その結果、ある日とうとう会社から退職勧告を出され、私は職を失うことになった。
この先どう生きて行こうかと途方に暮れ、同時に私に降りかかったこの運命を呪ったものだった。
1999年の暮れ、介護保険制度施行の5カ月前のことであった。
(後編に続く)
2007年5月8日 オーマイニュースインターナショナル
http://www.ohmynews.co.jp/news/20070502/10702 より
上記のお話はいつ誰に起きてもおかしくない話です。
時期は介護保険制度施行前の実話ですが、読んでいてもこっちが胃が痛くなる内容です。
重なる時は何故か重なります。
「家庭の絆」・「家族の連携」が一番必要な瞬間の1つです。
この方のように一人で対応するしかないケースもたまに聞きます。
増して介護保険制度施行前なので、頼る制度がみつかりません。
介護保険制度が完全に良い制度とはいいませんが、このようなケースでは直ぐに利用することで介護者を少しはフォローできるのではないかと思います。
後編の制度施行後の話が楽しみです。
どんな展開になっていくのでしょう・・・・
厚生労働省は、介護保険と連動させた高齢者ボランティア制度を考案し、全国の市町村に普及させていく方針を決めた。
積極的に社会参加してもらうことでいつまでも元気でいてもらい、介護給付費の抑制につなげる考えだ。
参加を促すため、活動実績に応じてポイントが獲得できるようにし、ポイントで介護保険料などが払えるようにする。
大型連休明けに各市町村に通知する。
制度案によると、対象は原則65歳以上の高齢者。
高齢者施設で食器を並べたり、高齢者の話し相手をしたりするなど、様々なボランティア活動に参加してもらう。
ボランティアで得たポイントは、介護保険料や介護サービス利用料の支払いのほか、自分が頼んだボランティアへの謝礼として使えるようにする。
制度の運営は、介護保険の保険者である市町村が、介護予防事業として行う。
高齢者の登録や獲得ポイントの管理は、地元の社会福祉協議会などが担当する。
市町村によっては、既に地域通貨を使ったボランティア制度などがある場合もある。
厚労省では、こうした制度と連動させたり、商店街が発行するクーポンと交換可能にしたりするよう促して、地域の活性化にも結びつけたい考えだ。
ボランティア活動の対価としての保険料減免について、厚労省はこれまで、保険の原理を逸脱するとして認めていなかった。
06年4月の制度改正で、介護予防事業として実施できるようになったため、今回、改めて通知を出すことにした。
介護予防事業は参加率が低いなど手詰まり感が広がっており、導入する市町村は少なくなさそうだ。
(2007年4月29日3時3分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070429i201.htm より
介護保険を利用されていた方が要支援や非該当など、認定で今までよりも軽く出た場合、こんな案は以前からよく出ていましたし、いろいろ似たようなことをやっていました。
ただ、ボランティアをされる高齢者が元々非該当だった場合は良いでしょうが、ほんの今までは利用者の立場だったのが急にボランティアの立場に変わる瞬間は、利用者本人はもちろん、他の利用者や職員の気持ちの切り替えも大変でした。
今後増えると予想される動きなので、注目していきたいです。
厚生労働省は、医療保険が適用されるリハビリテーション治療を受けている患者に対し、治療終了予定日前の1カ月間、介護保険によるリハビリの併用を認めることを決めた。
厚労省は今年4月から両者の併用を認めない方針を都道府県などに通知していたが、リハビリ施設を移ることに伴う患者の不安を和らげ、円滑な移行を促すためには併用もやむを得ないと判断し、方針を修正した。
リハビリは、病気の直後や機能回復段階は治療行為の一環として医療機関で行われ、状態を維持する段階になると介護施設へ移って行うことになっている。
従来は併用も認められたが、平成18年の診療報酬改定でこうした原則が示され、厚労省は今年4月から両者を同時期に利用できないことを通知の形で徹底していた。
しかし、同じリハビリでも、患者ごとにプログラムを組む医療機関に比べ、介護保険が適用される施設では療法士の数が少なく、集団で行ったり、1回当たりの時間が長いケースが多い。
このため、患者に不満や不安が少なくなく、厚労省も例外的に併用を認め、段階的に介護保険リハビリに移行してもらうことで、切れ目のないリハビリ体制を確立する必要があると判断した。
併用は4月分から認められ、1つの病気やけがに伴うリハビリであることが条件。
リハビリ治療の終了予定日や、両方のリハビリをどのような配分で利用するかは医師が決め、指示する。
介護保険リハビリとの併用は予定日からさかのぼって1カ月間のみ認められ、月曜日と水曜日は医療機関でリハビリ治療を受け、火曜日と木、金曜日は介護施設でリハビリを行うというような利用の仕方が可能となる。
しかし、同じ日に両方を利用することはできず、診療録および診療報酬明細書(レセプト)に予定日を記載し、不正な利用を防ぐことにしている。
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/fukushi/070426/fks070426000.htm より
医療制度改革や介護保険の改正が毎年のように行われ、現場で働くスタッフは振り回されているのが現状です。
実際にリハビリを受ける患者や利用者は、相次ぐこれらの変更についていけていません。
もちろん、医療現場で働く者や介護の現場で働く者でさえ全てを理解して働いている人間は殆どいません。
厚生労働省も医療費などを抑えるためにいろいろ試行錯誤しているんでしょうが、周知の仕方が悪いし変更の回数が多すぎです。
現場に混乱をまねくような改革や改正はやめていただきたいと思います。
慢性疾患のお年寄りが長期入院する療養病床を削減する問題で、厚生労働省は17日、脳卒中後のリハビリテーションなどを目的とした2万床は削減対象から外すことを決めた。
病院のリハビリ機能を充実させて患者の回復を促し、病院ではなく自宅や施設で生活できる人を増やすねらいだ。
都道府県の医療担当者を集めた同日の会議で報告した。
療養病床には現在、医療保険を使って入院するベッド25万床と介護保険を使う12万床がある。
医療保険の25万床のうち2万床は、理学療法士や作業療法士が常駐して体の機能の早期回復を促す「回復期リハビリテーション病棟」の病床となっている。
厚労省は療養病床を12年度末までに病床数を15万超に減らす方針だが、回復期リハビリ病棟は在宅療養への橋渡しとして重視すべきだとの判断から、削減対象から外すことにした。
通常の療養病床がリハビリ病棟に転換することも積極的に促す。
この日の会議では、大病院は入院と専門外来に特化し、開業医に休日・夜間診療など幅広い役割を求める医療構造改革の報告書も説明。
各自治体への対応を要請した。
2007年04月17日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200704170334.html
医療も完全に民間的なサービスを求められていますね。
医者だから殿様商売やっていいってことではない時代。
特に開業医は地域に根付いた診療を行わないと、患者さんの送迎サービスしている病院から連れて行かれてしまいます。
介護保険が始まった当初は、医者にとって面倒くさい制度だったかもしれません。
今もそうでしょうが、介護保険をからめたサービスを行っている医療機関がこんなにも増え、競争が激しくなった今、そんなのんきなこと言っていたら医療制度改革についていけなくなるかもしれませんね。
介護保険法に基づき公表が義務付けられている介護サービス情報について、都道府県などが調査・公表にかける手数料が「高すぎる」と事業者から不満の声が上がっている。
京都府は一事業所当たり6万1600円で、全国平均の5万4901円を上回っている。
複数の事業所を持つ事業者も多く、負担は大きい。
こうした事態を受け、厚生労働省は、手数料を安くする方向で検討するよう各都道府県に求めた。
【河内敏康】
介護サービス情報の公表制度は、事業者のサービス内容や運営状況などを公正に公表し、利用者が適切に選択できるようにするのが目的で、06年度から始まった。
都道府県や、都道府県知事が指定した調査機関に事業者が介護サービス情報を報告。
その上で、都道府県や指定調査機関が事実関係を調べ、インターネットなどで公表する仕組み。
手数料は都道府県ごとに条例で定められ、事業所ごとに年1回徴収される。
京都府の場合、1事業所当たり6万1600円(調査手数料4万6600円、公表手数料1万5000円)と、全国で5番目に高い。
これに対し、事業者からは、
▽調査対象の事業者から手数料を徴収するのはそもそもおかしい
▽監査の時点ですでに詳しく調べている内容ばかりで、新たに調査する必要性がない
――といった反発が出ている。
さらに、調査時間が、厚労省の当初の想定(2日)に比べて短いことや、一つの事業者が複数事業所を持っているケースも多く、負担が大きすぎることなどから、手数料を引き下げるよう見直しを求める声も上がる。
介護老人保健施設や訪問介護などを行う大阪市内のある事業者は「調査は、半日もあればできる内容で、監査の時に詳細に調べられたものばかり」と主張。
その上で、「調査時間や内容から、この手数料はあまりに高額だ」と批判する。
一方、府は「人員が少なく、年1回、すべての事業者を監査できるわけではない」としながらも、「調査員が作業に慣れれば、調査時間も短縮できるようになる」などとして、今後、手数料を引き下げる方向で検討するとしている。
2007年4月5日(毎日新聞)Yahoo!ニュース より
納得ですね。
私も一応県の調査員ですが、この県も京都とかわらない程度の手数料を取っています。
逆の立場である事業所にも勤めていましたので、余計手数料の高さには困っていました。
また調査を受ける準備も大変ですし、調査日当日も数名人をかけないと時間がかかってしまいます。
できるかぎり調査をやる側・受ける側、どちらも納得して進められたらいいですね。
社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の特別部会は29日、75歳以上の「後期高齢者医療のあり方」の原案をまとめた。
現在は長期間の入院生活を送ることが多い高齢者が、家庭や地域で人間らしい生活を送れるように「在宅医療」重視を打ち出した。
具体的には、地域の開業医が歯科医、薬剤師、看護師らとチームを組み、高齢者を総合的にケアする体制の構築を求めた。
原案は、75歳以上の高齢者の特徴として、
〈1〉複数の疾患があり、認知症など心のケアも必要
〈2〉複数の医療機関を受診する傾向がある――と分析した。
そのうえで、複数の疾患を総合的に診察できる医師が往診する態勢の整備や、介護保険のケアマネジャーらと連携し、医療と介護の一体的なサービスの提供を求めた。
2007年3月30日(読売新聞)Yahoo!ニュース より
そうですね。
在宅中心の生活を医療機関と組んでケアしていくのが理想だと思います。
福祉だけでは限界があります。
介護技術だけでは高齢者をケアすることはできません。
長期入院する高齢者向けの医療施設「療養病床」の削減問題で、医療機関が療養病床を介護施設に転換する際の政府の支援策の全容が27日、明らかになった。禁じていた医療法人の有料老人ホーム経営を認めたり、施設改修時の融資を上乗せすることなどが柱で、来月から順次実施する。
政府は療養病床を11年度末までに6割削減する方針だが、計画は進んでおらず、「アメ」の提供で転換を促したい考えだ。
厚生労働省は28日、支援策を自民党社会保障制度調査会に提示する。
厚労省は「療養病床の患者の多くは、医療を提供する必要性が低い」とみており、療養病床を老人保健施設など介護施設に転換する方針を打ち出している。
医師や看護師の配置が少なくて済む介護施設に切り替え、医療費を抑制する考えだ。
しかし、医療機関は転換後の経営見通しに不安を抱いており、削減は進んでいない。
そこで厚労省は、支援が必要と判断。
利潤追求に一定の歯止めをかけてきた医療法人にも、療養病床の転換先となる有料老人ホームや、高齢者専用の賃貸住宅経営を認める。
厚労省所管の独立行政法人「福祉医療機構」の融資率を90%(現行75%)に引き上げ、貸付金利も0.1%引き下げる。
転換が進まない要因の一つには、地方自治体が「第3期介護保険事業計画」(06~08年度)で、すでに介護施設の各年度ごとの定員数を定めていることがある。
このため計画の総枠内なら、単年度に定員枠を超えることも認める。
また、介護施設に改修すれば法人税を軽減し、医療機関と併設する場合は、診察室、階段、エレベーターなどの共用を可能にする。
療養病床数はピーク時の38万床(06年2月)に比べ、約1万床減にとどまっている。
昨年10月、療養病床を持つ施設を対象に厚労省が実施した調査でも「介護施設へ移行」と答えた医療機関は1割未満だった。
2007年3月28日(毎日新聞)Yahoo!ニュース より
医療制度改革、介護保険改正など、いろいろな法律や制度をあつかって医療費削減を目指していますが、並行して医療技術の研究・開発が進んでいます。
どっちも大事ですが、これって何か矛盾していませんかねぇ・・・
高齢で介護が必要になっても、自宅で生活を送りたいと思う人に対応する制度の研修会が17日、南区の京都テルサであった。
事業者らで作る「宅老所・グループホーム全国ネットワーク」(事務局・仙台市)が主催。
宅老所の事業者や市町村担当者ら約150人が、通所や宿泊などを合わせた新しい介護ケアの仕組みを学んだ。
06年4月に介護保険法が改正され、一つの事業所がデイサービスや宿泊、自宅訪問などを総合的に行う「小規模多機能型居宅介護」が認められ、介護者の自宅生活を継続して支える在宅サービスが可能となった。
研修会では、三浦研・大阪市立大大学院助教授が「小規模多機能ケアの視点」と題して講演。
今後は都市部で高齢化が進み、老人が老人を介護する「老々介護」が増えると分析し、新制度の説明や全国の実例を紹介。
生活環境が変わらないことから、認知症の人に効果があることなどを解説した。
その後、新制度の施設を運営している人らの報告などもあり、参加者は興味深く聞き入っていた。
2007年3月18日(毎日新聞)Yahoo!ニュース より
県内各地から幅広く福祉活動関係者らが集まる「第25回県社会福祉学会」(事務局・県社会福祉協議会)が草津市笠山7の県立長寿社会福祉センターで開かれた。
第25回の節目の年で、近年の介護保険制度や障害者自立支援法の導入を含めこれまでの経緯を振り返りながら、今後の活動充実に向け展望を話し合った。
2月22日に開催。
嶋川尚・県社協福会長の司会で、障害児者・高齢者・児童福祉、市民活動の立場から4人が話すシンポジウムでは、財源拡充や地域とのかかわり、専門性の向上、制度や前例にとらわれない市民活動と行政との「協働」など今後目指す方向が話し合われた。
北岡賢剛・県社会福祉事業団理事は「ボーダレス・アートギャラリーNO―MA」(近江八幡市)の活動を紹介し、「障害のある人は福祉サービスを利用するだけの存在でなく、人間の魂を震わせる表現をしていくエネルギーを持っている」との見方を投げかけた。
また、分科会形式の発表では、障害者自立支援法導入の影響実態、パニックによる行動障害がある自閉症児の地域生活に向けた入所施設と学校との連携、図書館でのカフェ開設、スーパーの空きスペースを活用した地域福祉の取り組み、終末期の「看(み)取りケア」の検討など、多岐にわたる事例が紹介された。
2007年3月17日(毎日新聞)Yahoo!ニュース より