2006年4月から施行された改正介護保険制度では、支給される在宅サービスは、「要支援」か「要介護」かによって受けられる給付が分かれるようになりました。
●要介護者:介護給付=介護サービス
●要支援者:予防給付=介護予防サービス
新設された在宅介護サービスもあります。
それは「地域密着型サービス」と「地域密着型介護予防サービス」です。
このサービスも要介護者が「地域密着型サービス」を利用して、要支援者が「地域密着型介護予防サービス」を利用できます。
「地域密着型サービス」の主な内容は
・認知症対応型通所介護
・夜間対応型訪問介護
・小規模多機能型居宅介護
・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
などが挙げられます。
2006年4月からの改正で目玉となったのが「予防給付」です。
予想以上に増え続ける要介護者と、さらに膨らみ続けている介護保険の給付費を抑制する意図でつくられました。
「予防給付」は「介護給付」と違って、要支援1と要支援2に認定された人たちで、受けられるサービスは「介護予防サービス」になります。
『予防』と名のつくサービスですので、その目的は
・高齢者の要介護状態できるかぎり防ぐ
・要介護状態になったとしても悪化させない
です。
具体的なサービスは従来の在宅サービスに”介護予防”とついた名称になっています。
例えば、介護予防訪問介護・介護予防通所介護・介護予防福祉用具貸与などです。
また、市町村の新しい事業の一環として介護予防サービスが導入されました。
それは「地域密着型介護予防サービス」です。
具体的なサービスは
・介護予防認知症対応型通所介護
・介護予防認知症対応型共同生活介護
・介護予防小規模多機能型居宅介護
があります。
2006年4月から導入された「介護予防サービス」の具体的なサービス内容は、以下の3つです。
・運動器の機能向上
・栄養改善
・口腔の機能向上
これらのサービスは根拠のあるプログラムを用いて、専門的知識と技術を兼ね備えたスタッフが実施することになっています。
それぞれを具体的にご説明します。
☆運動器の機能向上
要介護状態になる大きな原因の一つに「転倒」があります。
高齢になり転倒すると骨折するリスクが高くなります。
また家事で動くことが少なくなったり、外出する機会も減り、どんどん筋肉が減少していきます。
それらを防止するために「筋力の維持・向上トレーニング」を行います。
このトレーニングは筋力だけではなく、心肺機能の向上・改善も目的とされています。
また、それに伴う「やりがい」・「楽しさ」・「仲間づくり」など精神面での活性化も、このプログラムの大きな目的の一つです。
看護師や運動指導者、または運動指導を学んだ介護職員や生活相談員などのスタッフが指導に当たります。
☆栄養改善
要介護状態になる大きな原因の一つに「栄養不足」があります。
特に高齢で一人暮らしの男性は食事の内容が乏しい方がいらっしゃいます。
栄養不足は身体の身体の抵抗力を下げるだけではなく、気力まで減退させてしまいます。
それらを防止するために「栄養改善指導」を行います。
このサービスは『食』に関するスペシャリストの管理栄養士が、栄養改善プログラムを立て、それに基づいて食事や栄養に関する指導を行います。
☆口腔の機能向上
要介護状態になる大きな原因の一つに「口の中の状態悪化」があります。
歯や歯ぐきが痛いと食事が入りません。
食事が入らないと栄養不足になり、健康に影響をもたらします。
さらに、加齢と共に「噛む」こと「飲み込む」ことができにくくなります。
「噛む」ことは脳や消化器系の内臓への刺激になりますし、飲み込む前段階として大事な動作の一つです。
「飲み込む」ことは、一歩間違えば肺の方へ食べ物が入り込んで、肺炎につながるなど、高齢者にとっては大きな問題です。
これらを予防するため、言語聴覚士や歯科衛生士などの専門家が個別に計画を立て実施していきます。
介護予防サービスは全ての要支援者に行われるわけではありません。
「介護予防サービス計画書」で、これらの必要性がある利用者だけに個別にプログラムが組まれ実施していくかたちになります。